不妊治療と妊活ガイド

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2016-08-22

「顕微授精とは」

顕微授精とは何か、その流れ

「顕微授精」(けんびじゅせい)とは、顕微鏡を使いながら精子と卵子を受精させる不妊症治療のための最先端技術を言います。

広い意味での体外受精の範囲ですが、それより条件が難しい場合に使われる方法です。一般に言われる体外受精では、1個の卵子と約10万の精子を試験管内で培養するのですが、そのうち一つの精子が卵子に入ってきて受精することになります。

ところが、精子の数が極端に少ない場合には、この方法では受精することは不可能です、一つの卵子の中に、限定された精子一つを直接注入させ授精させるのです。

この作業は顕微鏡で見ながら行う操作なので、顕微授精と呼ばれています。この方法は卵細胞に直接精子を注入するため、たとえ、精子の運動率や形態に問題があっても、受精が可能となります。

顕微授精は、不妊治療の最後の方法として位置づけられていて、乏精子症や無精子症などの精子の状態に問題がある場合に用いられ、それなりの成果を上げてきました。

顕微授精の操作は、胚培養士と呼ばれる技術士が、技術を駆使し行います。現在はICSI法(イクシー)法(卵細胞質内精子注入法)が主流です。

この方法で誕生した子供は、世界で数万人に上ると言われます。

顕微授精の採卵とは?

排卵促進剤や黄体ホルモンなどを使って、卵胞が大きくなったら採卵日が決められます。

採卵は、超音波で卵胞の位置を確認しつつ、採卵針を卵胞に刺し卵胞液ごと採取します。この卵子を体外に取り出す方法を採卵といいます。この採卵は、採卵室において静脈麻酔の下で行ないながら、経膣式超音波で卵巣内の卵胞を確認しつつ、膣から針で卵胞を刺し卵胞液とともに卵子を吸引して取り出します。

麻酔が効いているので、痛みはありません。卵胞の数が少ない場合とか、既往歴があり静脈麻酔が使用できない場合には坐薬のみで行なう場合もあります。

採卵を終了し卵子が数個確保できた場合採れた卵胞液は、専門職である胚培養士へすぐに渡されます。

採卵は10~15分で終了します。胚培養士は、卵については卵胞の発育状況を見ながら採卵し、精液は洗浄・濃縮したうえで、顕微鏡下で細いガラスに精子1個を吸引し、1個の卵子の細胞質内に注入します。

通常は、採取済みの正常な卵子を顕微授精を行い、胚培養室で培養します。

正常に発育した受精卵は子宮内に戻し、子宮着床に期待します。採卵自体はほぼ10~15分で終了しますがこの後の精液の採取とかで一日がかりの仕事になります。

顕微授精のホルモン注射とは(種類や方法等)

顕微授精のホルモン注射を女性に打つ理由は、卵巣の多嚢胞性卵巣症候群による障害に対してです。多嚢胞性卵巣症候群は、卵胞は卵巣の中に多数できるのですが、排卵できないことが問題なのです。

その原因の多くは内分泌異常にあります。

脳下垂体からの黄体化ホルモンの分泌が増え卵胞刺激ホルモンとのバランスの乱れが生じ、卵胞がうまく発育できない状態になっています。

こうした症例に対して、卵子を成熟させ排卵状態に誘導する方法として、ホルモン薬が使用されます。顕微授精ホルモン注射の排卵誘発剤はFSH製剤・HMG製と呼ばれます。

製品名は、ゴナールF、フォリスチム、HMGフジとかHMGフェリングが流通しています。

ゴナールエフは高価ですが、その有効性は評価されています。クロミッドという経口剤もあるものの、無排卵の方では効果は弱く一般にはゴナールFの自宅での自己注射が採用されています。

他にも、排卵誘発剤が効きやすいようにホルモンの調整を行う薬剤 GnRHアナログ製剤を投与したりと調整をします。また、卵子が早く排卵するのを防止する薬剤GnRHアンタゴニスト製剤などを使いつつ、顕微授精の成功へ向け、様々なホルモン剤で調節しています。

顕微授精の現実(生活サイクルの縛り、金額、痛み、成功率)

顕微授精はいわば、不妊治療の最終段階ともいえる治療法です。けれど、そのハードルは、低いモノではありません。

何より通常の仕事や家庭生活が、かなりの犠牲を強いられます。特に、女性は、卵管の検査採卵など麻酔を使っての処置、長期に打つ排卵誘発剤の注射等負担は少ないと言えません。

男性側も、自分の精子問題で精神的に落ち込みますし、乏精子症や無精子症の男性には染色体に異常がある確率が、一般の人に比べ2.1%~12%と高く、精子を人為的に選ぶ 顕微授精では、受精で出産した子供も無精子症になる確率が高いという問題点も含んでいます。

費用についても、自由診療なので高額。口コミでは100万円かかった事例も報告されていました。それだけ費用をかけ、卵管の副作用まで背負い、治療した結果の受精率は70%以上。顕微授精を5回すれば3回以上は受精卵ができるとも言われます。

けれど、妊娠に成功する確率は、年齢に左右され、40歳を超えると数%にまで下がると言われます。

女性は年齢が上がると、卵の染色体異常の頻度も増え受精しにくく、受精したとしても、受精卵の発育が止まる現象も増えてきます。顕微授精の計画は若いうちに立てた方が賢明でしょう。

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