妊活ってまず何から始めたらいいの?
妊活とは?
この数年の間に、妊娠活動、いわゆる妊活という言葉が世間的に大いに浸透してきました。それだけ、妊活や不妊治療に励んでいるご夫婦やカップルが多いということなのだと思います。
妊活を始めるきっかけは人それぞれになりますが、結婚年齢があがったことが大いに関係しています。よく言われていることですが、現在ほどに医療技術が進歩したとはいっても、不妊の一因となる女性の卵子の老化を妨げる方法は確立されていません。
医療関係者によって若干のバラツキがあるとはいえ、女性の妊孕率が高いのは20代という厳しい現実があります。
以前は、避妊をしない健康的なカップルが2年以上たっても妊娠しない場合を不妊といっていましたが、現在は1年以上と修正され、妊娠・出産を望むのであれば、早めの不妊治療が大切という認識が広まってきました。
妊活はどうして必要?
妊活には、不妊治療の前段階でもある不妊検査も含まれます。不妊検査は、男女双方の生殖機能を確認し、今後の妊活や不妊治療の方向性を決めるのにとても重要な検査になります。
不妊というと、女性の方の問題ばかりがクローズアップされてきましたが、男性側の原因で不妊になっているケースも少なくはありません。
いずれにしても、不妊検査で問題が見つかれば、その見つかった原因を取り除くべく治療を行い、妊娠・出産に備える状態までもっていくことができるようになります。
また、不妊検査で問題がなかったとしても、妊娠・出産はいくつもの奇跡が重なって起こることですので、なるべくストレスのかからないよう、妊娠しやすい身体づくり等、例えば食生活の改善や適度な運動、規則正しい生活などに励みながら妊活に取り組むことができるようになります。
基礎体温とは?基礎体温の計り方は?
実際に不妊治療を始めると、基礎体温を測ることがとても大切になってきます。なぜなら、毎月ちゃんと生理が来ているからといって、その女性が必ずしも排卵しているとは限らないからです。
排卵が起こらないと、不妊治療としてホルモン注射などの医療行為の助けが必要になります。基礎体温を数か月測り続けることで、その女性がちゃんと排卵しているか、高温期と低温期が分かれているかなど、血液検査等と合わせて、ホルモンの状態や卵巣及び卵子の状態を推測することができるようになり、不妊の原因を突き止めたり、治療のタイミングに活かせるようになるわけです。
ちなみに、基礎体温は、朝目を覚ましたら、布団に入った状態のまま、下の付け根に基礎体温計を挟んで測ります。毎朝同じような時間に測ることが大切になります。
妊活や不妊などとは関係なく、女性特有の病気の発見にもつながることもあるので、基礎体温表をつけることは多くの女性にとって望ましいことではあります。
排卵周期とは?病院で排卵周期を調べれるの?
排卵周期は不妊に大いに関係していますが、排卵周期は確実に調べられるものではありません。
基礎体温を測り続けることが、排卵周期を推測するのには重要です。不妊に関連して病院などで調べられるのは、卵胞が育っているかや卵子の大きさがどのくらいかということで、そこから排卵のタイミングを推測し、不妊治療であるタイミング法の指導や人工授精などが行われます。
つまり、病院等で必ずしも排卵周期を調べられるものではないということです。病院等で治療を行うにしても、自分で基礎体温を測り続けることが必ず必要になってきます。
ちなみに、不妊治療のステージがさらに上がり、体外受精や顕微授精の段階になってくると、毎日のホルモン注射と通院による経膣エコーと基礎体温表を併せて色々なタイミングを計るようになりますので、ある程度は排卵周期がコントロールされるようになります。
男性の妊活は?
初めの方でも述べましたが、不妊の原因の半分くらいは男性不妊が原因とも言われています。
しかし、日本では不妊というと女性が原因と思われることが多く、ご夫婦やカップルによっては、女性の方が時間的制約を考慮して不妊治療に積極的なのに対し、男性の方が非協力的なケースもよく見られます。
男性側に原因があるのに、女性側の検査や不妊治療をしても成果が出ず、しぶしぶ男性側が不妊検査をしたら男性不妊だったということもあります。
その場合、女性が高齢であれば高齢であるほど、時間が貴重なものになってくるので、お互いに後悔しないよう、最初から男性側も不妊検査を受けることが望ましいでしょう。
男性不妊が分かれば、相応しい治療を行えばよいことですし、特に原因がなかった場合には、男性側の妊活として、規則正しい生活と食事、適度な運動、アルコールを控えるなどして元気な精子を作ることが大切になります。