「無精子症とは?」
どんな病気?原因は?(年代別割合)
無精子症というのは、精液の中に精子が一つも含まれていない状態のことを言います。通常、なかなか子供を授からない理由から女性が不妊治療を始め、男性も勧められて検査をした結果わかるということがほとんどです。
この無精子症は男性の精神面に強いダメージを与えるものです。男として妊娠力がないというのは大きなショックとなりますね。
しかし、この無精子症には二つの種類があり、全く精子を作りだせない非閉塞性無精子症と、精子はきちんと作られているのに、精子の通り道となる通路がふさがれているせいで精子が精液に含まれなくなってしまうという閉塞性無精子症があります。
非閉塞性無精子症となると治療は難しくなっていきますが、もし閉塞性無精子症なのであれば、精子自体は作られているので、ふさがれている通路を通してあげることで、自然妊娠が可能となります。
いずれにしても治療によって、妊娠することは可能なので、不妊を諦めずに治療に専念することが大切です。
この無精子症により、精神的にダメージを受け、後々離婚に至ったり、離婚話に発展してしまう可能性もあるので、この病気を診断されたら、不妊を責めるのではなく、女性側のフォローが大切になってきます。
検査と治療方法
この場合、まず不妊の原因を確認するために精液検査を行うのですが、病院の個室で精液を射出し、温めたまま検査に提出します。それを確認し精子量、運動量を測定し判断します。
もし精子を全く作られていない状態で不妊なのであれば、精子を作るために必要な製剤を長期間に渡り注射で投与し、その後の状態を定期的に確認していくことになります。
もし一つでも運動している精子を見つけることが出来れば、それを採取し、体外受精で子供を授かることも可能です。
また、精子は作られているけれど、その通り道がふさがれている場合は、通り道を開けるための手術が行われます。この手術により、自然妊娠が可能になる場合もあります。
また、作られている精子を精巣から抽出し、それを使って人工授精を行うことも十分可能です。これにより、子供を授かる可能性は高まります。
無精子症だからと言って、完全に諦める必要はないのです。無精子症と診断されると男性側が落ち込み、色々なことに投げやりになったり、それにより夫婦関係が悪化し、離婚に至ってしまったり、離婚の危機を迎える場合もありますが、大切なことはお互いに助け合う気持ちです。
お互いに協力し合っていけば、妊娠はどの様な場合も可能なのです。諦めずに適切な治療を続けていきましょう。
防ぐための対策・早期発見のチェック方法
この病気の原因としてはいろいろ考えられますが、不規則な生活習慣、疲れ、ストレス、乱れた食生活、喫煙、アルコール摂取、おたふくによる精巣への影響、その他の病気、などが考えられます。
おたふくは男性不妊に影響を起こすため、小さいうちにきちんと予防接種をしておくことが大切だと言われていますが、小さいうちに予防接種を受けていても、その効果が大人になってから弱まる場合もあります。
結婚する前に、きちんと抗体ができているかの確認をしておくことも大切です。また、女性が婦人科検診するのと同じように、男性も定期的に健診をしてみることもお勧めします。
ある程度の年齢に達してから、いざ子供が欲しいと思った時に、無精子症と診断されてしまうと、その後の不妊治療にも時間がかかり、パートナーの卵子も老化していき、ますます妊娠しづらい状況になってしまいます。
そうならないためにも、早い段階で自分の症状を知り、早期治療が大切です。
それにより、せっかく結婚した相手と離婚の危機を迎えずに済むかもしれません。無精子症と言われることで、自信を無くし、みずから離婚を切りだす男性もいますが、きちんと治療を行えば、妊娠も可能なので、諦めない姿勢が大切です。