「子宮内膜ポリープとは?」
どんな病気?原因は?(年代別割合)
子宮内膜ポリープは、子宮内膜の粘膜から細胞が隆起してできる良性の腫瘍のことです。
ポリープといっても、子宮内膜の一部にできるものから、全体を覆いつくすように広がっているポリープもあり、後者の場合はそれが不妊の原因となることもあります。ポリープの大きさは人によって様々で、小さなものから、大きなものになると10cm以上にもなるといわれています。
ただこの病気には痛みがなく、ポリープがあることにすら気づかないことが多いのですが、不正出血や月経過多となって現れることがあります。
また無症状のため、不妊で悩まれている女性が、実は子宮内膜ポリープであった例もありますので、原因不明の不正出血や月経量が多いかた、またなかなか妊娠できない不妊のお悩みをお持ちのかたは、定期的に検査を受けられることをお勧めします。
子宮内膜ポリープは、女性ホルモンのエストロゲンが過剰に分泌されることによって起こると考えられていますが、原因不明のもあり完全には解明されていません。
1000人に1人の割合で発症しているとも、それ以上とも言われていますが確実な統計がなくわかっていません。まだ10代の女性や、閉経を迎えた女性は子宮内膜ポリープになる割合が少ないため、この年代の女性にポリープができてしまった場合は注意して検査をする必要があります。
検査と治療方法
子宮内膜ポリープには痛みなどのはっきりとした症状がないため、なかなか発見しづらい病気でもあります。
たまたま不妊の相談で病院に来られたかたが検査によってたまたま発見されたり、別の病気の検査や原因不明の不正出血などの検査で偶然見つかるといったこともあります。
子宮内膜ポリープの検査には、超音波検査を行います。超音波検査でポリープが見つかった場合には、より正確な診断のために子宮鏡検査を行い、場合によっては病理検査も行います。
その結果、手術が必要になることもあります。この病気には薬による治療はあまり期待ができず、ポリープを切除することが一般的です。
切除といっても、開腹して行う大掛かりなものではなく、子宮鏡を膣から挿入して行う負担の少ない方法なので、日帰りが可能な手術です。
子宮内膜ポリープが現在はまだ原因不明な部分がありますので、一度手術でポリープを取り除いたとしても、また再発する可能性があります。子宮内膜ポリープは良性の腫瘍であることがほとんどですが、この病気は不妊の原因となっていることが多いので、今まで不妊で悩んでいたかたがポリープを取り除いた後妊娠をした例もあるため、きちんと治療をすることが大切です。
防ぐための対策・早期発見のチェック方法
子宮内膜ポリープを防ぐためには一体どうしたらいいのでしょうか?
子宮内膜にポリープが何故できてしまうのかは原因不明ですが、女性ホルモンが関わっているらしいということはわかっています。ただ、ホルモンの調節は自分の意思ではできないことがもどかしいところです。
子宮内膜ポリープには、病院の医師の指導のもとピルを処方されることもあるようですが、これもホルモンを「調整」してポリープを抑える目的で、小さな子宮内膜ポリープだとピルの服用で様子をみる場合もあります。
また、東洋医学の漢方の考え方では、婦人科系の疾患のほとんどが内臓または身体の冷えによるという観点から、血行を良くし体の内側から改善するという方法がとられるようです。西洋医学では原因不明の子宮内膜ポリープも、東洋医学では原因が確定されているようです。
自覚症状もなくまた良性であることも多いため、子宮内膜ポリープのための定期検診はあまり行われていないのではないでしょうか。この病気は自覚症状はありませんが、原因不明の不妊、不正出血や月経過多など、子宮内膜ポリープの注意信号はいくつかありますので、定期的に検診をおこない、身体のメンテナンスはしっかりと行っておきたいものです。