「子宮体がん」
原因
子宮体がんの原因はまず、女性ホルモンに関係していると言われます。女性はストレス、その他さまざまな原因で生理不順に悩むことはそう珍しいことではありません。
不快な症状に悩んでいるだけならいいのですが、それが不妊症にもつながったりするので生理不順はあなどれません。
さて、子宮体がんは、エストロゲン(卵胞ホルモン)に関わりが多いタイプとそれには関係ないタイプがあります。子宮体がんは子宮内の子宮内膜の細胞が悪性のもの、悪性腫瘍になったものです。
子宮内膜は毎月の生理で順調にいっていれば、少々細胞の変化、異常が存在しても癌化することはあまりありません。しかし、不妊症の方で、生理不順などに悩む方は毎月の生理も順調ではないことが多く、いつのまにか子宮体がんになっていたということもありえます。
子宮体がんにきづくのは、突然の出血が続いたりすることです。出血という症状で、受診することが多いです。
月経不順は子宮体がんの原因の要因の一つだと言えます。月経不順で排卵以上が起き、エストロゲン過剰となり、子宮内膜の増殖が行われやすくなる。
また、不妊症などで妊娠、出産の機会が少ないとプロゲストロンが分泌される期間が少なくなり、子宮内膜が増えやすくなります。
治療方法
子宮体がんの治療法は手術療法、放射線療法、化学療法などがあります。なんといっても子宮体がんの治療は手術療法が多いです。
子宮体がんの手術といっても、癌の部位、その他、患者さんによってさまざまです。適用される手術は患者さんの体全体を見たうえでの症状、患者さんの希望、その他を十分考慮したうえでの手術となります。不妊症の症状を訴えてこられて、子宮体がんが判明したというかたもおられるでしょう。
手術としては円錐切手術、これは円錐状に膣から挿入した器具で患部を切除します。
単純子宮全摘手術、これは子宮を切除する手術です。この場合はおなかを切って切除したり、膣から摘出する場合などもあります。おなかを切る場合は患者さんの負担が大きくなります。
その他に、準広汎子宮全摘手術、全部取ってしまう、というのではないが、単純子宮摘出手術より広範囲を摘出します。また、広汎子宮全摘手術という手術があります。これは子宮、卵巣、卵管、膣、その他リンパ節、子宮周囲の組織を広い範囲で切除していきます。
手術は若い患者さんの場合、当然妊娠を希望される方がおられますが、全摘となってしまう症状の方は妊娠は難しいかと思われます。
不妊症の方でずっと赤ちゃんを希望していたが、子宮体がんになってしまった、しかも全という場合、デリケートな問題ですので、妊娠もその他に関しては注意深い発言をする配慮が必要です。
防ぐための対策・早期発見のチェック方法
子宮体がんを防ぐためには、普段から生理不順を見逃さないということです。
不妊症の方などは生理が来ることに敏感ですし、なにかおかしいと思われる症状があれば、主治医のところに直行するという方が多いでしょう。
しかし、いつも生理不順、とかとぎれとぎれに生理が来るがあまり気にしないという方は要チェックです。
代表的な症状はあるのです。ほとんどの方は不正出血を感じています。生理の時ではないのに、少しだけ出血を見た、一時的に少量の出血を見た、そんな症状を自分自身が見てつかんでいるはずです。
少しでも出血、みだれた出血があれば疑うのがベターです。不妊症の方などは出血があったりなかったり、それを注意深く観察されている方が多いですが、危ないのは閉経間近、または閉経後の女性です。不正出血と、閉経症状と見分けはできません。
婦人科で検査をしてみて子宮体がんときづく40代以降の方も少なくありません。
不正出血という症状にはただの更年期特有の症状と決めつけられない恐ろしい病気が潜んでいる可能性がなきにしもあらずです。
また、おりものが異様な色がしているとか、匂いまでひどくなってきた、おなかの下の方が痛む、そんな症状が現れたら検査、受診をできるだけ早くされるようお勧めします。
普段の症状だけれども、不正出血を見たら安心料と思って婦人科を受診するのが子宮体がんを防ぎ、早期発見するポイントだと思います。また、ホルモンのバランスを保つためにストレスを少なくしゆったりとした気持ちで毎日を過ごすことも大切です。