不妊治療と妊活ガイド

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2016-09-02

「ピルと不妊について」

ピルとは?

ピル(経口避妊薬)は、女性ホルモンの働きを利用して妊娠を防いだり、副効用として一部の女性特有の疾患を治療したりする薬です。女性の卵巣で作られるホルモンは「卵胞ホルモン」と「黄体ホルモン」があり、妊娠が成立した時に分泌されます。

したがってこれらのホルモンを摂取することで脳が勘違いを起こして擬似妊娠状態になり、排卵が抑制されます。また子宮口を狭くするので精子が子宮内に到達しにくくなります。子宮内膜が厚くならず、受精卵が着床しにくくなります。これらの作用が避妊に利用されます。

ピルの正しい服用でほぼ100%の避妊が期待できます。妊娠を望む場合には服用をやめ、排卵を再開すれば良いのです。50年ほど前にアメリカで発売され、今では世界中で9000万人に近い女性が利用しています。

ピルの服用で不妊になったという事例はごくわずかです。

ピルにはいくつかの副効用があります。まず、排卵がなくなるので卵巣のダメージが減り、卵巣嚢腫や卵巣ガンにかかりにくくなります。子宮外妊娠のリスクも低下します。

月経前症状を緩和したり、更年期障害の予防を期待できます、また、ホルモン状態を安定させ排卵のリズムを整えることで不妊を改善する効果もあります。

ピルの副作用は?

統計上、ピルは副作用の少ない薬です。とはいっても薬ですから服用によっていくつかの反応が出る場合があります。

まず、体が妊娠に似た状態になるため、吐き気や胸のむかつき、頭痛、むくみ、乳房の張りなどのつわりのような症状が出ることがあります。服用している女性の1割程度です。これは服用し続けることにで体が慣れていけば徐々に改善されます。

日本で認可されているピルは12種類ほどあります。中には薬との相性により少量の不正出血を起こす場合があります。

たいていは数日でおさまり、2、3ヶ月服用を続ければ症状はなくなりますがピルの種類を変えることで改善することもあります。

また、ピルには血液を固まらせる特性があります。特に喫煙習慣のある人は血栓症のリスクが高くなります。また、妊娠、授乳中ももともと血栓症のリスクが高い時期なので服用することはできません。

血流、血管と関係の深い疾患を持つ人は症状を悪化させる可能性があります。ピルの副作用で不妊になることはなく、妊娠した場合にも胎児への影響もありません。

むしろ、ホルモンバランスをコントロールすることで不妊治療効果を期待できると言えます。ただ、服用中止直後に妊娠した場合、双子になる確率が高いという報告があります。

ピル服用の期間は?

ピルは使用された歴史も長く、比較的安全な薬です。

ピルの服用開始年齢については、初潮を迎えてさえいれば若い時からでも可能です。長期間にわたって服用し続けることもできます。血栓症のリスクを伴う喫煙さえしなければ、50歳くらいまで服用できます。

長期間飲み続けてもそれが原因で不妊になったという事例は報告されていません。

市販薬はありませんので、婦人科を受診して処方してもらいます。避妊目的の場合、既往歴、喫煙習慣、月経リズムなどについての問診を行い血圧を測れば処方してもらえます。

特に内診の必要はありませんが、内診を行うかどうかは病院によって違います。

ピルの服用は、その特性上飲んだり飲まなかったりということはできません。服用期間は、21日間飲んで7日間飲みやめるというサイクルを続けます。

体内のホルモンの濃度を一定に保つ必要があるため、毎日同じ時間に服用します。飲み始めるタイミングにはふた通りあります。月経が始まって24時間以内に飲み始めるパターンと、月経が始まって初めて来る日曜日から飲み始めるパターンです。後者は週末にレジャーを楽しみたい人向けです。飲みやめてすぐに排卵がありますので不妊治療にも利用されます。

ピル服用での不妊率は?

ピルが原因で不妊になる確率は極めて低いと言えます。ピルには50年以上の歴史がありますが、不妊リスクのデータはあがってきていません。

長期間服用した場合、ピルを飲みやめてから妊娠するまでの期間が長くなることはありますが、不妊症になったという報告はないのです。

それどころか排卵をコントロールして、計画的に妊娠へつなげることができます。つまり、不妊の予防としての側面もピルにはあるということです。

また、不妊の原因の一つに子宮内膜症がありますの。子宮内にあるべき子宮内膜がそれ以外の場所で成長する病気です。

ピルはこの子宮内膜症のリスクを減らすので不妊症になりにくくする効果があります。さらに、骨盤内の様々な感染症を防ぐこともできます。流産予防にも効果があります。受精卵の着床には分厚くなった子宮内膜が必要です。

黄体ホルモンが体温を上げて子宮内膜を維持しますが、流産を繰り返す人はもともと黄体ホルモンの分泌が少ない場合があります。ピルはこのホルモンを補うことができるのです。

卵巣は排卵のたびに損傷していきます。ピルの服用することで排卵が抑制され、卵巣を休止状態にできますので、妊娠を望むタイミングをベストな状態で待つことができます。

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